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夢学

2006-03-31

[]海に還る(中)


作者の大木光春が失踪前に書いた、最新作にして最後の作品かもしれない、と言われ続けている「海に還る(中)」を、読んだ。完結を待とうと思っていたのですがこの最新作が発刊されてより五年。正直待ちきれなくなった、というのが正しいです。

以下ネタバレ。

ちなみに上巻は海から打ち上げられた人魚の死体を巡っての騒動、という感じでしたが、次の中巻では少し話が動き始める感じです。

主人公の安田が「人魚の置手紙を持っている」と言う怪しい男とあってからは安田も物語の中心に居て、主人公の面目躍如といったところでしょうか。上巻は後半ほとんど置いてけぼりだったし。

ヒロインが研究主任の娘、という設定なお陰で人魚の死体に近づけたのはよかったですが、体から出る腐臭を嗅いで意識がおかしくなってきている辺り、ホラーな展開でもやりたかったんでしょうか。体の異常描写が怖すぎる。というか、あのまま行くと下巻では確実に人間以外の何かになる。

下巻は出たとしても人間は海に住めるのではないか、的な展開になりそうな気がします。前作の「日本浮上」とか「保釈の後」を読む限りでは。

あと結局解読できなかった人魚の置手紙の内容は実に気になります。